蜂の巣を駆除する際は、本来であれば専門の駆除業者に任せるのが最も安全です。しかし、巣が小さい初期段階(目安として直径10cm程度までのアシナガバチ等の小規模な巣)である場合や、どうしても自分で駆除したい事情がある場合には、十分な準備と安全対策を講じたうえで自己駆除を行うことも可能です。ただし、過去に蜂に刺されて強いアレルギー反応(ショック症状)を起こしたことがある方やその疑いがある方は、自力での駆除を絶対に行わないでください。必ず専門業者に任せるようにしましょう。なお、青梅市環境政策課も「ご自身で駆除をされる場合は必ず防護服を使用し、蜂が活動的でない早朝か日が落ちてからの時間帯に行うように」と注意喚起しています。ここでは、自分で蜂の巣を駆除する際の安全な方法について、青梅市の無料防護服貸出サービスの活用も交えて解説します。
ハチの巣駆除 ハチ蜂バスターズ
スズメバチ駆除もアシナガバチ駆除もお任せ。作業員に定評がある、害虫駆除屋さん

自力駆除を行うための基本ステップ
自力で蜂の巣を駆除するには、入念な準備と冷静な対処が何より重要です。そのうえで、以下のステップに沿って作業を進めましょう。
防護服や必要な装備の着用
駆除作業時は肌を一切露出しないよう、厚手の長袖・長ズボンを重ね着し、手袋・長靴・首巻き(タオルや布で首筋を保護)・帽子・防虫ネット(養蜂用面布など)など可能な限り装備を整えます。服の裾や袖口はガムテープでしっかりと留めて蜂が服内に侵入しないよう密封しましょう。また、目を保護するゴーグルや薬剤・毒針対策のマスクも着用し、顔面への被害を防ぎましょう。明るい白っぽい色の服装は蜂を刺激しにくいと言われますので可能なら淡色系の防護服が望ましいです。青梅市では市民向けにハチ用防護服(防護スーツ)と殺虫スプレー用の延長ノズル器具を無料で貸し出しています(要予約、環境政策課窓口で受付)【1】。安全のためにもぜひ活用し、万全の装備を整えましょう。
駆除に適した時間帯の選択
蜂があまり活動していない早朝か夕方以降の暗く涼しい時間に作業するのが鉄則です。また、風の強い日は避け、無風に近い穏やかな日を選びましょう。風向きにも注意し、薬剤が自分にかからない位置取りを意識します。気温の低い時間帯は蜂の動きも鈍くなります。日没後に懐中電灯を使う場合は、直接巣に強い光を当てないよう注意しましょう(赤色のセロハンをライトに巻いて光を和らげると蜂が興奮しにくくなります)。暗闇での作業に不安がある場合は、明け方の薄暗い時間帯も一つの選択肢です。
専用の殺虫剤を用意
ハチ駆除専用のエアゾール式殺虫剤(いわゆるハチ用ジェットスプレー)を必ず用意します。市販の蚊取りスプレーや虫除けスプレーでは効果が不十分です。スズメバチ用など強力な殺虫剤は、数メートル離れた場所から一瞬で蜂を麻痺させる威力があります。使用前に噴射距離や使い方の注意をよく読み、複数本を手元に用意しておくと安心です。
周囲の安全確保
作業は必ず一人では行わず、できれば家族や知人に見守り役として立ち会ってもらいましょう。万一刺されてしまった場合や、はしごから落ちるなどの事故が起きた場合にすぐに助けを呼べるようにするためです。また、作業エリアに子供やペット、近所の人が立ち入らないよう事前に周囲に声掛けし、必要ならロープを張ったり張り紙をするなどして立入禁止エリアを確保してください。また、巣が隣家に近い位置にある場合は、事前にお隣にも作業を知らせ、窓を閉めて室内に入っていてもらうなど協力を依頼しておくと安心です。
静かに接近して殺虫剤を噴射
刺された瞬間は非常に強い痛みがありますが、パニックにならず冷静に行動しましょう。完全防備をしたうえで、ゆっくり静かに巣に近づきます(巣から数メートル手前で立ち止まれる位置を確保)。慌てて近づくと蜂を刺激する恐れがあるため慎重に行動しましょう。適切な距離まで近づいたら(可能なら風上側から)、巣めがけて殺虫スプレーを一気に噴射します。巣の出入口を重点的に狙い、十分な薬剤をかけてください。大量の蜂が飛び出してきてもパニックにならず、引き続きスプレーを噴射し続けます。飛び回る蜂が体に向かってきても、手で叩いたり振り払ったりしないでください。潰された蜂が発する警報フェロモンで仲間が余計に興奮してしまう恐れがあります。あらかじめ噴射時間に余裕のある大型缶や複数の缶を用意しておくと心強いです。
巣の撤去と廃棄
蜂の飛び出しが収まり、動きが鈍くなったのを確認したら、長い棒などを使って巣を叩き落とします(長い柄の道具や市から借りた延長ノズル棒があれば、それを使ってできるだけ距離をとって落としましょう)。地面に落ちた巣は素早くビニール袋に回収し、袋の中にも念のため殺虫スプレーを噴射しておきます。そのまま袋の口をしっかり縛り(可能なら二重に袋を重ねる)、燃えるゴミの日に他のゴミと一緒に出すか(自治体の指示に従って処分)、不安であれば駆除業者に回収を依頼してください。巣が付いていた場所(軒下など)は水で洗い流すか薬剤を吹きかけて清掃し、再び蜂が同じ場所に寄り付かないようにしておくと安心です。なお、駆除後に巣の場所へ戻りバチ(駆除の際に不在だった蜂)が飛んでくることがありますが、巣がないと分かればいずれ飛び去ることがほとんどです。気になるようであれば個別に殺虫剤で駆除してください。
無理だと思ったらすぐ中止
作業中に予想以上の数の蜂が出てきて手に負えないと感じた場合や、少し駆除したものの巣が高所にありこれ以上作業が難しいと判断した場合は、ただちに作業を中断して退避してください。その際、慌てて走ったり大声を出したりすると余計に蜂を刺激します。姿勢を低く保ちつつゆっくり後ずさりし、充分に距離を取って安全を確保しましょう。一度遠くまで逃げ切れたら、改めて専門の駆除業者に依頼することを検討してください。途中まで自分で駆除した場合でも、残りの蜂の処理や巣の撤去をプロにお願いすることは恥ずかしいことではありません。何より命の安全が第一です。また、作業中に蜂に刺されて体調に異変を感じた場合は、ためらわずに119番で救急車を呼ぶようにしてください。
以上が自分で蜂の巣を駆除する際の基本的な手順と注意点です。繰り返しになりますが、強力な毒針を持つスズメバチ類の巣の駆除は非常に危険が伴います。実際、毎年のように一般の方がスズメバチの巣の駆除中に重傷を負ったり亡くなったりする事故が報道されています。素人では巣の奥にいる女王蜂や幼虫まで完全に駆除しきれず、女王が逃げ延びて再び営巣してしまうケースもあります。特に巣が大きく成長している場合や手の届きにくい高所にある場合は、決して無理をせず初めからプロの業者に任せることを強くおすすめします。青梅市には蜂の巣駆除業者による駆除費用補助金制度もありますので、安全のため少しでも不安を感じたら専門家の力を積極的に活用してください。市の防護服貸出や補助金制度など、公的なサポートも遠慮なく利用し、何より安全を最優先に行動しましょう。
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