蜂に刺された直後の基本的な応急処置
東京都内では毎年数百人規模で蜂刺されによる救急搬送者が発生していると言われ、決して珍しい事故ではありません。屋外で蜂に刺されてしまった場合、迅速かつ冷静な対応が大切です。まず第一に、自分の身を安全にすることを優先しましょう。以下に蜂刺され時の基本的な応急処置の手順を示します。
1.その場から静かに離れる
刺した蜂が近くにいる場合や、巣が近くにある可能性があります。興奮して手で蜂を払い落とそうとしたり、大声を出したりすると、他の蜂を刺激してさらに刺される危険があります。刺されたら、走って逃げるのではなく、ゆっくりとその場から離れましょう。
2.傷口の確認と洗浄
刺された箇所をよく観察し、蜂の針が皮膚に残っていないか確認します。ミツバチに刺された場合は毒針が残ることがあります。その際は爪やピンセットで慎重に抜き取ります(指でつまむと毒袋を絞ってしまうため、カードの縁などで擦り取るのが理想です)。次に、傷口を流水でよく洗い流します。石鹸があれば石鹸を使って優しく洗浄し、皮膚に付着した毒を可能な限り洗い落としてください。
3.可能であれば毒の吸い出し
携帯用のポイズンリムーバー(毒吸引器)を持っている場合は、傷口に当てて数分間毒を吸い出します。これは刺されてから数分以内に行うことである程度の毒液を除去できるとされています。ただし、口で直接毒を吸い出す行為は絶対にやめましょう。口内に傷があると毒が体内に入ってしまいますし、そもそも人の口では十分に毒を吸引できません。
4.患部の冷却と薬の塗布
刺された箇所に腫れや痛みが出てきたら、まずは冷水や氷で冷やします。ハチ毒は熱に弱いという説もありますが、低温で血管を収縮させた方が痛みや腫れの拡大を防ぐ効果が期待できます。なお、患部を熱湯などで温める民間療法は火傷の恐れがあるため推奨できません。保冷剤や氷をタオルに包み、15分程度冷却しましょう。同時に、市販の虫刺され用軟膏(抗ヒスタミン剤やステロイドを含むもの)があれば塗布してください。これにより炎症やかゆみを和らげることができます。
5.安静にして経過観察
応急処置をした後は、できるだけ安静にし、体調の変化に注意します。刺された直後から少なくとも30分〜1時間程度は一人にならないようにし、誰かと一緒に様子を見てください。蜂毒による重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)は刺傷後数分〜30分以内に現れることが多いため、この間に息苦しさや気分の悪さなどがないか確認します。必要であれば横になって休み、水分補給をしながら落ち着いて過ごしましょう。
以上が基本的な応急処置のステップです。刺された部位の痛みや腫れは数時間〜数日で徐々に引いていくのが通常ですが、次に述べるような異常な症状が出た場合は迷わず医療機関を受診してください。
なお、蜂毒はスズメバチ類ではアルカリ性、ミツバチでは酸性といった違いがあり、それに合わせて酢や重曹を塗ると中和できるという民間療法も知られています。しかし応急処置としては、まず上述した洗浄・冷却などの対策を優先してください。酢を塗る、塩を擦り込むといった方法は科学的な裏付けが不十分で、かえって傷口を刺激する恐れもあります。正しい処置と医療機関での対応が、結果的に最も安全確実です。
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病院へ行くべき症状の目安(アナフィラキシーの兆候)
蜂毒に対するアレルギー反応は、場合によっては命に関わる重篤な状態(アナフィラキシーショック)を引き起こすことがあります。以下のような症状が一つでも見られたら、ただちに病院へ向かうか救急車(119番)を呼ぶことを検討してください。
多数箇所を刺された場合
一度に10箇所以上刺されたようなケースでは、アレルギー反応の有無にかかわらず蜂毒の総量が多く危険です。この場合も早急に医療機関で処置を受けてください。
呼吸器系の症状
息苦しさ、ゼーゼーと喘鳴が聞こえる、喉が詰まる感じがする、声がかすれるなど。これは気道が腫れて狭くなっている可能性があり非常に危険です。
全身の蕁麻疹や痒み・発赤
刺された部位だけでなく全身に蕁麻疹が広がる、体が火照ったり猛烈な痒みに襲われるといった症状は全身反応のサインです。
顔や唇の腫れ(血管性浮腫)
まぶた、唇、舌などがどんどん腫れてくる場合も注意が必要です。気道閉塞につながる恐れがあります。
消化器症状
激しい吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などが突然起こる場合もアナフィラキシーの一部症状です。特に刺されてから短時間でこれらの症状が出た場合は危険度が高いです。
めまい、意識の混濁
立ちくらみがする、急に顔面が青白くなって意識がぼんやりする、脈が速く弱くなる、といったショック症状の兆候が見られたら非常に危険な状態です。
これらの症状が現れたら、ためらわず119番通報し、救急隊に蜂に刺されたことと症状を伝えてください。救急車を待つ間、可能であれば衣服を緩めて楽な姿勢で横になり、吐いてしまった場合に備えて横向きに体を倒しておきます。周囲の人は本人が落ち着けるよう声をかけ、意識レベルや呼吸の様子を観察しながら救助を待ちます。
なお、過去に蜂刺されでアナフィラキシーを起こした経験がある人は、再度刺された際にはより強いショックを起こすリスクがあります。エピネフリン自己注射薬(エピペン)を医師から処方されている場合は、迷わず使用してください。そして必ず医療機関で追加の治療を受けてください。
症状が軽い場合でも、「刺された翌日になっても腫れが広がり続けている」「痛みが引かず化膿してきた」といった場合は皮膚科を受診することをおすすめします。医療機関ではステロイド軟膏や内服の抗ヒスタミン薬を処方してもらえるため、症状の悪化を食い止めることができます。特にスズメバチに刺された傷は大きく腫れやすく、二次感染を起こすこともあります。少しでも不安が残る場合は早めにお医者さんに診てもらいましょう。
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東久留米市のように自然の多い地域では、蜂との遭遇リスクも高まります。万が一刺されてしまったときに落ち着いて対処できるよう、日頃から家族と対策を共有しておくことも大切です。蜂刺されは誰にでも起こり得る身近な事故です。あらかじめ対処法を頭に入れておくことで、いざというとき落ち着いて行動できます。正しい知識と冷静な対応で、被害を最小限に留めましょう。
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